えころんのつくりかた

*趣味の焼き菓子とレシピモニター覚書*きれいな写真やセンスの良いスタイリングは皆無*時々ネジの緩い文章が混入*

カテゴリ:雑記 > 材料のこと

発酵バターとバターカッター

拙ブログのレシピにおけるバターの分量は、11の倍数で作られています。
なぜこんな中途半端な数字になるかというと、先に切り分けてしまうからなのです。
写真にある銀色の包みは業務用450gの発酵バターで、格子状のワイヤーが張られているのがバターカッターです。
カッターの下にあるのは琺瑯のバターケース。
ケースの中が空になるタイミングで、450gを20片に切り分けてしまいます。
そうすると1片の重さが22.5gになるので、およそ22gということにしているのです。
それを更に半分にして使うこともあるので、11の倍数になるというわけです。
以前はバターの分量をわかりやすく5gとか10gの単位でレシピを書いていましたが、当の私はというとそれに最も近い11の倍数で作っていました。
見ている方にわかりやすくしようとした結果、微妙に嘘をついているような状態でした。
それが心苦しかったり面倒くさかったりしたので、ブログ移転のついでに11g基準に変えることにしました。
実際に拙ブログのレシピを再現しようとして下さる方には面倒をおかけしますが、ぶっちゃけ1~2g違ったところで大して変わりませんので量りやすい方で作ってくださってかまいません。
だったら嘘ついたままでもよかったのかもしれませんが、ここは基本的に自分用の備忘録なもので・・・。

そして写真撮ったついでにバターカッターとバターケースの紹介もしておきます。
バターを使うたびに必要な分量だけ切るのは結構ストレスかかるんですよね。
でもバターカッターを使えば前述のとおり、およそ22gずつに切りわけることができるので、使うたびに量らずに済みます。
完全に真っすぐ切るのは難しいので多少の誤差はでますが、趣味のおうち製菓なら許容範囲だと思います。
私が持っているのはオークスのらくらくバターカッターという商品ですが、メーカーによってもっと小さく切れるものもあるようなので、お好みで選べると思います。
200gのバターしか使わないというなら、ケース付きのものもあります。
私は焼き菓子が趣味でバターをがんがん使うため、450gが入るケースが必要でした。
選んだのは野田琺瑯のものです。
密閉できるわけではないので悩んだのですが、見た目の可愛さに負けました。
が、実際に使ってみるとバターのメーカーによって蓋が浮いてしまうことが・・・ちょっとずらして斜めに入れれば大丈夫なんですけどね。それはそれで面倒です。

ちなみに写真にあるように、私は焼き菓子に発酵バターを使っています。
しかしレシピには「無塩バター」としか書いていません。
わざわざ発酵バターを指定すると敷居が上がってしまうのではないかと思って書いていないのですが、実際に使ってみると風味がまるで違うんですよね。
でもまあ、私も普通の無塩バターで作ることもありますし、こちらは嘘じゃないかなと。
味や香りは変わってきますが、どちらでもおいしくできるレシピを出しているつもりです。
でも発酵バターの方が風味が良いし、なんとなく本格的な感じがするのでオススメはします。
逆にマーガリンとかサラダオイルとかごま油で代用するのは、オススメしません。
それならそれ用のレシピで作った方がおいしくできますよ。

焼き菓子に混ぜ込んだりサラダやパスタにトッピングしたりと、何かと使うナッツ類。
私は基本的にローストしてから使います。
香ばしさが加わり風味がアップしますし、余計な水分が抜けて食感も良くなるからです。
菓子に使う時は生のまま生地に混ぜ込んで焼いても加熱はされますが、やはり先にローストした方が美味しいと思うのです。
ちなみに生食用ではないナッツをそのまま食べるのはおススメしません。
と、話がずれましたが、今回はナッツのロースト用のメモです。
今でこそ当たり前にナッツをオーブンに放り込んでいる私ですが、初めてアーモンドを使ったお菓子を焼こうと思って他の人のレシピを見たときには愕然としたものです。

オーブンの何℃で何分ローストすればいいか全然わからない!

レシピの隅っこにでも書いておいてくれる人がほとんどいなかったのです。
私が買ったアーモンドの袋には「加熱してご使用ください」と書いてあるのに!
みんなが使っているアーモンドは加熱済みなの?
だってローストナッツって高いよね??このブルジョワ共め!!!!
・・・すみません、そんなことは思っていません。少しだけしか。
きっとレシピを書いている皆さんにとっては当たり前のことなので、わざわざ表記する必要はないと思われていたんですよね。
でも、本当に書いてあるところが少なくて、当時の私は必死で情報を探したものです。
結局レシピサイトやブログではなく、質問サイトやまとめサイトなどの情報を元に、ちょっとずつ自分で試すしかありませんでした。
そんなわけで、当ブログのレシピでローストが必要な場合には「何℃で何分ローストする」と書かせていただいているのです。
まあ、結局はオーブンによるので目安でしかありませんが。

以下はその「目安」をまとめたものです。
オーブンの種類や個人の好みで変わってくるものだと思うので、これが正解というわけではなく、私はこれくらいやってますよというメモです。
基本的には低温でじっくり焼いた方が良いらしいのですが、私は10分待つのが限界でした。
種類や写真など、適宜追加していくつもりです。新しいものを扱ったときとか・・・たぶん。
ちなみにオーブンがない方や鼻に自信のある方、混ぜ続けるのが苦にならない方は弱火にかけたフライパンで香りが出るまで炒っても効果は同じかと思います。
私はこの「香りが出るまで」の曖昧さが苦手なのと、ローストしている間に他の材料の計量ができる手軽さが好きでオーブン派なだけです。

■クルミのロースト
クルミのロースト160℃で10分くらい。
クルミは簡単に手で割ることができるので、少量を粗く刻むレシピの時は手でポキポキ割っちゃった方が早いし、洗い物もなくて済みます。

■アーモンドホールのロースト
アーモンドホールのロースト150℃で15分くらい。
途中、10分くらいで取り出し全体をざっと混ぜて熱の通りを均等にしてあげると良いです。
混ぜるときはアーモンドが熱くなっているので軍手が便利です。

■アーモンドスライスのロースト
アーモンドスライスのロースト150℃で10分くらい。
サラダのトッピング等で焼き色が欲しいときは170℃くらいまで上げると早くしっかり色づきます。
天板に重ならない様に広げるのが地味に面倒ですので、これに限ってはフライパンの方が良い気がします。

■カシューナッツのロースト
160℃で10分くらい。
滅多に使わないので、ちょっと自信ないです・・・。

ちょっと塩レシピに行き詰まった感があるので、今日は脱線して塩の分量のお話など。

私がレシピを作るときにいつも引っかかるのが「塩の分量」です。
よく見かけるのは「塩ひとつまみ」とか「塩少々」とか・・・これって随分と曖昧な表現ですよね。
調べてみると「少々」は親指と人差し指の2本でつまんで約0.5g、「ひとつまみ」は親指・人差し指に中指を合わせた3本でつまんで約1gといったところが基本のようです。
でも、私が自分で使っている感覚だと、そんなに多くないような気がします。
気がします、じゃなくて絶対!もっと少ない!!
そう確信したので実際に計ってみることにしました。
気を遣って普段よりもしっかりめにつまんで0.1g単位で計れるデジタルスケールを使います。
何度か試した結果「少々」は0.2~0.3g、「ひとつまみ」は0.5gでした。
・・・うん、やっぱり少なかった!
多分先に挙げた分量はプロの男性料理人さんの基本なのでしょう。
男の人なら、指も太いですしね。
そんなわけで、みなさんも(特に指が細めの女性は)ご自身の「ひとつまみ」を確認しておいたほうが良いと思います。
そしてレシピを作るときにはできるだけグラム表記をお願いしたいです。
私も気をつけるようにします。

ちなみに、塩小さじ1は6gなので、製菓で使う程度の塩をさじで量るのは難しいと思います。
まあ製菓の場合は、隠し味かメレンゲを安定させるために使うことがほとんどだと思うので、あまり厳密に図る必要もないかもしれませんけどね。

お菓子作りに卵は欠かせないアイテムです。
特にシフォンケーキなどに使うメレンゲは卵白が命です。
卵というのは卵黄にはあまり差はなく、卵白の量が全体の大きさを決めています。
具体的には以下のようになっています。

 【SS】40g以上46g未満
 【S】46g以上52g未満
 【MS】52g以上58g未満
 【M】58g以上64g未満
 【L】64g以上70g未満
 【LL】70g以上76g未満

卵のサイズってSSとLLとでは30g近い差があるんですよね。
まあ普通にスーパーとかに出回っている卵でSS寸というのは見たことがないのですが、特売なんかのミックス卵だとMSからLくらいまで混ざっていることがほとんどです。
これってレシピ通りに作ったはずなのに失敗という原因のひとつな気がします。
そんな訳で、当ブログのレシピには使用した卵のサイズを明記することにしました。
バターケーキやカップケーキくらいなら卵の量が多少違っても問題ありませんが、クッキーやシフォンケーキだと調整が必要かと思います。
調整は割りほぐした卵を直接増減させる方法と、卵以外の材料すべてを計算しなおす方法があります。
前述した方が早いですが、卵が半端に余るのが嫌な人は後述のものが良いでしょう。
卵を増減させる参考として、卵黄の重さは15~20g程度、殻の重さは総重量の10%程度です。

ちなみに私は特売ミックス卵を購入した際に、全部量ってサイズを殻にペンで書いちゃってます。
料理には小さいものから使って、大きいものを製菓に使うことが多いです。

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